Kimball Electronics
Kimball Electronics (Nanjing) Co., Ltd.(「Kimball Electronics Nanjing」)は、高耐久性電子製品の世界的大手メーカーであるKimball Electronics Groupの主な生産拠点の1つです。同グループは、自動車、医療、産業制御、公共安全の4つの主要分野で世界中の顧客向けに高品質の製品を生産しており、デジタル時代における競争優位性の維持には、自動化が欠かせないと考えています。
Kimball Electronicsが米国本社のほか、ポーランドやメキシコなどの世界各地の工場にMiRの自律型移動ロボット(AMR)を導入したことに続き、Kimball Electronics Nanjingは2021年、その南京の施設で2台のMiR250 AMRを採用し、MiR AMRの導入を中国まで拡大することに成功しました。
Kimball Electronicsによると、2台のMiR250 AMRはそれぞれ2名の従業員分の作業を実行でき、生産ライン全体の屋内物流をより柔軟にしながら、同社のすべての期待に応えています。今後、Kimball Electronics Nanjingは、より多くの状況でAMRを応用することを検討したいと考えています。
高性能ロボットは24時間年中無休の完全な稼働を実現し、生産ライン全体の物流効率を向上させています
問題とソリューション
インダストリー4.0が世界中で進歩し続ける中、電子業界は機会と課題の両方に直面しています。同グループの主要な生産拠点として、Kimball Electronics Nanjingは、顧客からの高い需要、生産プロセスの高い複雑性、原材料の深刻な不足という、3つの課題に直面しています。インテリジェント製造に強い信念を持つKimball Electronics Nanjingは、これらの課題に対応し、中核的競争力を強化し続けるため、自動化を積極的に推進しています。
Kimball Electronics Nanjingの運用マネージャーであるAvis Zhang氏は、次のように述べています。「デジタル化と自動化を素早く統合するには、既存の工場内搬送システムをアップグレードしなければなりません。より柔軟かつ安全で、導入が容易であり、マルチタスクに対応できる新たなハイテクソリューションを構築し、手作業への依存を減らして、製造コストの抑制に役立てる必要があります。この重要かつ困難なタスクは、当社の技術部門に託されました」
Kimball Electronics Nanjingの設備メンテナンス・スーパーバイザーであるAntony Li氏は、次のようにコメントしています。「Kimballグループは、米国本社と世界各地の工場でMiR AMRを実際に使用した経験があり、MiR AMRの安全性と信頼性に高い信頼を寄せています。このため、Kimball Electronics NanjingもMiRを選択し、同時に2台のMiR250 AMRを導入しました」
それら2台のロボットは、作業を明確に分担しており、生産ライン上の様々な場所に、またはそれらの場所から製品、材料、マガジンクレートを搬送するために使用されています。高性能ロボットは24時間年中無休の完全な稼働を実現し、生産ライン全体の物流効率を向上させています。さらに、ロボット間でのマルチタスクを効果的に管理するため、Kimball Electronics Nanjingは、AMRの充電とスケジュールを調整し、単一のステーションからロボットを集中制御できるMiR Fleetを導入しました。
1台のMiR250は、生産ラインの終端から積載済みの台車をローダーに搬送し、そこで自動的にドッキングして積載するというプロセスを繰り返します。もう1台のMiR250は、様々な場所から生産ラインに材料を搬送し、同時に複数のタスクをサポートする役割を担っています。それらタスクには、以下が含まれます。
ライン終端のアンローダーからライン前方のローダーに製品を搬送
レーザーマーキングされた製品を表面実装技術(SMT)ラインの指定ローダーに搬送
倉庫から指定されたレーザーマーキング地点までプリント基板(PCB)を搬送
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変化の激しい当社の南京工場の生産環境で、MiR AMRはインテリジェンス、効率性、柔軟性、安全性といった優れた機能を実証しました。
付加価値の提供
まず第一に、MiRは実績のある技術に基づき、Kimball Electronics Nanjingに対して価値を生み出しました。この技術により、MiR AMRの自律移動と障害物回避における安全性・信頼性・高度なインテリジェンスが確保されるため、様々な生産ラインを安定して移動できるようになります。Kimball Electronics Nanjingは、MiR AMRの安全性および信頼性が、他のブランドに対する差別化と競争力の核心点であることを強調しました。
第二に、MiR AMRは簡単に導入・運用することができます。プログラミングの専門スキルを持たない従業員であっても、わずかなトレーニングを受けるだけでプログラミングができるようになります。さらに、導入では施設環境を物理的に変更する必要が一切なく、経路を簡単に設計・調整できるため、複雑な動作やタスクを簡単に切り替えられます。
また、MiR AMRは非常にオープンなエコシステムで稼働するため、幅広い状況に簡単に適用できます。例えば、Kimball Electronics Nanjingでは、Noneadの底部牽引システムが台車牽引用のMiR250 AMRと併用されています。
MiR AMRを応用したことで、Kimball Electronics Nanjingは人件費を大幅に削減することができました。2台のMiR250 AMRはそれぞれ2名分の作業を実行でき、Kimball Electronics Nanjingの期待に応えることができました。
Avis Zhang氏は次のように付け加えています。「変化の激しい当社の南京工場の生産環境で、MiR AMRはインテリジェンス、効率性、柔軟性、安全性といった優れた機能を実証しました。当社がリーン生産に移行するにつれ、より多くのMiR AMRが、より素早く稼働している様子を見ることができ、とても嬉しく思います。次の段階では、MiRと引き続き協力し、工場内の材料搬送、製品の取り扱い、設備の定期補修、現場検査向けの技術をさらに開発、適用、推進していく予定です」